このブームを牽引した名シーンの骨組みは、旧約聖書偽典の『エノク書』をベースにした壮大なエルシャダイ 元ネタの世界観にあります。神の命を受け、地上へ逃げ延びた堕天使たちを捕縛するため降り立つ人間の青年イーノック(CV:三木眞一郎氏演じるルシフェルとの対話相手、CVは津田健次郎氏)の降臨シーンが舞台です。
漆黒のコートを着た大天使ルシフェルが指を鳴らしながら「そんな装備で大丈夫か?」と問いかけます。それに対し、軽装で意気揚々としたイーノック セリフとして放たれたのが「大丈夫だ、問題ない」でした。しかし、地上に降り立ったイーノックは堕天使の配下に一瞬でボコボコにされ、鎧を粉砕されてしまいます。
そこで発動するのが、時間を巻き戻すルシフェル 名言「神は言っているここで死ぬ運命ではないと」です。時間をやり直したルシフェルが再び「そんな装備で大丈夫か?」と尋ねると、今度は神妙な面持ちのイーノックが「一番いいのを頼む」と答え、全身を強固な黄金の甲冑で固めて再出撃するという完璧な天丼構成が、視聴者の心を鷲掴みにしました。
スタイリッシュな絵画調のグラフィックでありながら、誰もがツッコミを入れたくなるユーモラスなコントのような展開。このコントラストこそが、ネットカルチャーにおいて無限に擦られ続ける強力なミームとなった原点です。